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ミリアム・C・タチバナ&アーチャー ◆kiwseicho2 ごめんなさい あなた 私だけまだ 生きていて ごめんなさい。 ◆◇◆◇ 月海原学園、茶道室。 弓道場のそばにひっそりと佇んでいる純和風の庵、 その一室の畳部屋に、一人の女性が抹茶を飲みながら静かに正座していた。 ショートの黒髪から一房だけ桃色の髪房が垂れる。 これといって特徴のない整った顔立ち。服装は着物風の和服。黒の羽織に桜吹雪。 日本人ではない。日系人だ。けれど和服を着ているのは、 彼女の夫もまた日系人で、その彼が日本文化が大好きだったから、だと言う。 「濃いグリーンティーをわざわざ取り寄せて……“少し苦いね”なんて言いながら飲んでいました。 私は苦すぎて、当時は飲めませんでしたね。今思えばあれは、安物だったんでしょう」 「その、君の夫は?」 「イラクで。2年前の春でした」 ゆっくり甘い抹茶をすすりながら語る彼女に、 一畳離れて彼女の対面にあぐらするサーヴァントが小さく問いかける。 返事ははっきりとしていた。が、その声からは擦り切れたように感情が感じられなかった。 サーヴァントは少し眉をひそめた。 不味いことを聞いてしまったか。 しかし、それを見越したかのように対面の女性は笑顔をつくった。 「いいですよ。気にしません。二人とも軍属でしたから、いつかはあるかもしれないと思っていました。 思っていただけで、実際に失ってみると――ひどかったですけどね。でも、あの人は今も、私のそばに居ますから」 すると、ぱきん。 と空中に幾何学の花が浮かんだ。発光する五枚の花弁に数個の輪。平たい桜と水面にも似た何か。 そしてサーヴァントと彼女の間の空間から、ずる。 ずる。と、毛深くてごつごつした“男性の腕”が二対、出現した。 「ジョー・M・タチバナ。私の夫です」 “腕”を彼女は紹介した。 対峙したサーヴァントは何も言わずに眼を見開いた。 人と同じくらいの縮尺を持ったその腕は、優しく彼女の頬に触れる。 その腕をいとおしそうに撫でてから、彼女は“アリスの夢”についてサーヴァントに語った。 ◆◇◆◇ アリスの夢。 そう呼ばれる超能力が彼女の世界で発見されたのは約二十年前からだ。 発現条件は不明。ただし能力に規則性はある。 ひとつ。発動時に“鏡の門”と呼ばれる円環状のヴィジョンを空間に出現させる。 ふたつ。それと同時に、頭にあったイメージの一つを現実空間に召喚する。 みっつ。この召喚できるものは基本的に一人につき一つ。 アリスの夢が発現した時にもっとも強くイメージしていたものが、勝手に能力になるのだという。 「夫が死んだあと……私は眠れない夜を続けていました。 軍から除隊寸前になるくらいに憔悴していましたが、しかしある日、夢を見たんです」 夫の腕に抱かれる夢。 彼女――ミリアム・C・タチバナが見たのはそんな夢だった。 その夢は彼女をひどく安心させて、そして彼女にアリスの夢(夫の腕)を発現させた。 彼女は腕を撫でながら続けた。 「研究の結果、この腕(このひと)はちゃんと生きているそうです。 大きさは自在に。数も体力が続く限りいくつでも。 訓練で、感触を残したまま透明にできるようにもなりました。始点の射程はおよそ30m」 「……まるで武器だな」 「それでも、武器ではありません。……と言っても、嘘になりますね。 軍がこの力に目をつけて、私に訓練を積ませ、武器にした。それはまぎれもない事実ですから」 「嫌じゃなかったのか?」 サーヴァントが問うと、ミリアム・C・タチバナは「もちろん嫌でしたよ」と答えた。 「でも、そうしなければいけなかった。私の力(このひと)の有用性を示して、 この力をもっと研究してもらって――原理を解明してもらって。 そうしてこの、自在の力をさらに高いレベルでコントロールできるようになれば」 腕だけでなく、身体ごと夫を召喚できるかもしれない。 彼女はその可能性に、全てを賭けた。 夫の腕を血に染め、汚し、幼い少女を拘束し、追いつめて、銃で撃ち、 卑しいと笑われても可笑しいと思われても、狂っていると自覚しても。それでももう一度会うために。 「そのためならば、悪魔に魂を売ってもいいと思ったんですよ、アーチャー」 「……じゃあ、聖杯に望むのも」 「ええ。もちろん、夫の蘇生です。 突然こんなところで茶道の講師をしている自分に気付いたときは驚きましたが――、 願ってもない。記憶から本人を再現できるだなんて。まさに私が望んでいた力です」 「……」 「私は聖杯を望みます。 理不尽に奪われたものを、理不尽で取り返す。それだけの話です」 「そのために君は戦争を起こすのか」 「愛娘のためにたった一人で戦争を起こした元大佐に、そう言われても説得力がありませんね」 貴方なら、私の気持ちを理解してくれると思うのですが――。 と、ミリアム・C・タチバナは対峙していたアーミー装備の男に向かって無表情に笑いかけた。 アーチャー……ジョン・メイトリックスは、 そんな彼女の仮面じみた顔の下に押し込められているものを感じ取って、思わず眼を細めた。 この女性はたった一人の家族のために世界を敵に回しているのだ。 そして確かにそれは、メイトリックスがかつて愛娘のジェニーのために行ったことと、寸分の違いもない。 あの時殺し、傷つけた者たちの中には根からの悪人で無い者も居たはずで、 それでもメイトリックスはジェニーを救うためにそれらに銃を向けた。優先順位だ。 優先順位なのだ。 誰もが自分の周りのすべてのものに優先順位をつけて生きている。 そういうしがらみが嫌になって山へと隠れたメイトリックスにさえ、娘という優先順位は残っていた。 それと同じに、彼女の絶対的な優先順位に夫の存在があったとして。彼女がその他をすべて捨てていたのだとして。 他人がそれをどうこう言えるわけがない。それを当人がそう決めたのだから。 「……いいだろう。ミリアム・C・タチバナ元少尉」 だからジョン・メイトリックスは、それ以上彼女の望みには何も言わなかった。 「ミニーCでいいですよ。夫はいつも、私をそう紹介していました」 「そうか。なら、俺もコマンドーと呼んでくれ。コードネームだ。アーチャーよりは聞こえがいい。 こんなふざけた土地で俺の力がどの程度通用するかは分からないが……分かった、君に協力しよう」 「……いいんですか? 私に協力して。 あなたはこう、私と比べると、正義感にあふれているように見えたのだけれど」 「君を守るためだ」 コマンドーはミニーCの目を見て言い放った。 今度は、ミニーCが目を丸くする番だった。コマンドーは肩に銃器を出現させながら続ける。 「俺と同じくらいの大馬鹿野郎である君が死なないようにするためにだ。 どうせ俺が何を言っても君は止まらないだろう。なら、サーヴァントとしての優先順位は、 君を止めることじゃない。君の望む限り君を走らせてやることだ」 「……!」 「きっと神をも殺すような戦いになる。それでも覚悟を変えないなら、ついてこい」 俺が神を殺そう。 短く告げ、障子戸を開けてコマンドーはすたすたと歩きだした。 あっけにとられたミニーCは少し動くのが遅れた。 飲み忘れていた抹茶を急いで飲んで、かつての精鋭部隊の隊長の後ろを追いかけた。 「……ああ、危なかった」 後ろをついてくる“腕”に意識を向けながら、ミニーCはちょっとばかり動揺した。 「ごめんなさい、あなた……。一瞬だけ、彼に見とれてしまったわ」 ◆◇◆◇ どこかで 歯車が狂ったことには とっくに気付いていて それでも 立ち止まれずにいる そんな私を ――彼は守ると言った。 【クラス】 アーチャー 【真名】 ジョン・メイトリックス@コマンドー 【パラメーター】 筋力C 耐久C 敏捷D 魔力E 幸運B 宝具D 【属性】 中立・中庸 【クラススキル】 対魔力:D 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。 単独行動:C マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。 【保有スキル】 騎乗:D 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる。 また、騎乗Dで乗りこなせる乗り物ならば、 他者がすでに所有・騎乗している乗り物を強奪して騎乗することが可能。 戦闘続行:A 戦う意思と武器がある限り、戦闘を続行できる。 陣地制圧:A 敵陣地に乗り込んでの制圧戦におけるコマンドー無双の伝説。 作成された陣地、あるいは他者の固有結界の中でのみ、 筋力・耐久・敏捷のパラメーターがAになり、持っている武器がすべてDランクの宝具として扱われる。 【宝具】 『武器庫への扉(ゲート・オブ・コマンドー)』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:0 最大補足:0 民家などの扉をコマンドー自身の武器庫、 あるいは米軍の放出品店への扉に変えることができる次元連結宝具。 ここからコマンドーは無制限に様々な種類の銃火器・地雷などを調達することができる。 ただしそれらの銃火器は通常、宝具にはならない。 武器庫に入れるのはコマンドーのみで、3分経ったら出なければならない。 【weapon】 HK91、スペツナズ・ナイフが初期武器。 ここから宝具によってクレイモアやロケットランチャー、バルメM78などを無尽蔵に調達可能。 【人物背景】 かつて精鋭部隊・コマンドーの隊長として名を馳せていた。 軍を退役し愛娘・ジェニーと山荘での静かな生活を送っていたが、 逆恨みによりジェニーを連れ去られ大統領暗殺を強制された事件に置いては、 元コマンドー隊長としての能力を遺憾なく発揮して暗殺を強制したアリアス一味を壊滅させた。 【サーヴァントとしての願い】 ミリアム・C・タチバナ元少尉が満足するまで彼女の蛮行をサポートする。 【基本戦術、方針、運用法】 攻撃が最大の防御。 待ちの戦術ではスキルを生かせないのでガンガン攻めるべきだろう。 任務遂行のためなら略奪も厭わないことは分かっているが、 女子供や戦闘意思のない者も参加者なら殺すかどうかは意見の分かれるところ。 【マスター】 ミリアム・C・タチバナ@アリスと蔵六 【参加方法】 不明。研究機関でゴフェルの木片に触れたか。 【マスターとしての願い】 夫の召喚 【weapon】 拳銃を所持。銃の種別は不明 【能力・技能】 「アリスの夢“夫の腕”」 ミリアム・C・タチバナの夫の腕を創造することができる。 腕の数や大きさに制限はなく、透明化も可能。ただし体力を使う。 体力がゼロになると創造は不可能になる。体力は食事を多量に取ることで回復することができる。 【人物背景】 リュウコミックス「アリスと蔵六」主に2巻で敵として活躍する未亡人。 元軍人で夫を失い、途方に暮れていたところ夫の腕を具現化できるようになった。 腕だけでなく身体を具現化するために、研究施設から逃げた主人公の幼女(なんでも具現化できる) を連れ戻して監禁、容赦なく“腕”で押さえつけたり脚を撃ちぬいたり化け物よばわりしたり 軍人らしい非情さを見せつけた。しかし666の兵器と13の魔道書を具現化する魔法メイドの前に敗れる。 「アリスと蔵六」は日常ものに見えてバトルはチート祭りで、 かと思えば随所に重い設定が垣間見えて中々せつない。ミニーCは出ないが1話が以下で試し読み可能。 ttp //www.comic-ryu.jp/_alice/ 【方針】 聖杯を手に入れる。ジョン・メイトリックスの協力を仰ぐ。 魔力を食料で補えるので、食糧の確保も急務か。
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[部分編集] 遠隔 ハイアーチャー Uノーマル ふふ。わたしは決して狙いをはずさないわ。 アジールの戦いを知ってる? あの戦いはね、わたしたち弓兵が、勝利をもたらしたのよ。わたしも参戦していたわ。雨の中、駆けてくる恐ろしい敵騎士たちに、怯まずに矢を射かけたわ。それこそ、雨のようにね。 クエストチャプター、ブロンズ召喚、シルバー召喚、ゴールド召喚 性別 必要統率力 価値(マーニ) 特殊能力 特殊能力MAX 女性 6 1120 - - 初期能力 MAX時能力 LvUP時の増加量 HP AT DF 総パラ Lv. HP AT DF 総パラ HP AT DF 500 540 600 1640 35 2000 1800 2000 5800 +42 +36 +40 N アーチャー UN ハイアーチャー R スナイパー 名前 コメント
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【二日目】 「じゃあみんな、さよならー!」 「うん、また明日ー!!」 日が落ち、そらが夕暮れ色に染まりつつある時間帯。 公園で遊んでいた子ども達は帰宅の時間を迎え、散り散りになりそれぞれの帰路へついていく。 「ほっほーい! また明日だぞー!!」 彼―――野原しんのすけもまた、そんな中の一人であった。 作りもののこの東京において、今までどおりの日常を何事もなく彼は送っていた……一見、送っているように見えた。 しかし。 その小さな手の甲には、文様―――令呪が、確かに刻まれていた。 この東京は本来自分達のいるべき世界ではないと、そう気づき選ばれた者である確たる証拠が、彼にはあったのだ。 そう、しんのすけは既に現状を理解していた。 ここは自分が住んでいた筈の春日部ではなく、家族や周りの友人達もどこか自分の知っている者達とは違うと。 ――――――こんなの、オラの住んでる春日部じゃないぞ!! 事実に気づいた時、彼は大声で空に叫んだ。 両親や身近な住人が、クローンや人形といった偽物になり代わった経験なら、以前にも経験した事があった。 更に言えば、こういった作り物の世界にいつの間にか配役として置かれていた事すらも、彼にとってははじめてではない。 今の状況は、映画の中というありえない世界に閉じ込められたあの時と非常に似ているのだ。 だからこそ、彼はこの世界が偽物である事にすぐさま気づくことが出来たのである。 たったの5歳児で―――否、例え大人であろうともこんな凄まじい経験をした者は世界広しと言えどそうはいないだろう。 それが、野原しんのすけだ。 あらゆる平行世界の可能性を探そうと、彼ほど多くの冒険を乗り越え世界の危機を救ってきた5歳児は他にいない。 ここまでの伝説を作り上げた5歳児は、彼以外に存在し得ないだろう。 そんな彼が今、こうして新たな冒険の物語に足を踏み出したのである。 そして、彼が世界を股にかけた大冒険に旅立つ時というのは、決まって―――極一部の例外はあるが―――パートナーとなる存在が側にいる。 ある時は、正義のヒーローアクション仮面。 ある時は、自身と瓜二つの容姿を持つスンノケシ王子。 ある時は、オカマ兄弟珠由良ブラザーズ。 ある時は、SMLのエージェントお色気。 ある時は、青空侍井尻又兵衛由俊。 ある時は、ロボとーちゃん。 誰も彼もが癖のある、しかしとても心強い存在であった。 しんのすけと協力し合い、多くの野望を打ち破ってきた大切な仲間達だ。 故に、当然ながらこの聖杯戦争にも彼のパートナーとなる存在―――サーヴァントがいる。 一癖も二癖もある……しかしそれでいて、側にいるととても頼りになる。 これまでの例に漏れず、そんな男がしんのすけのサーヴァントに選ばれたのだ。 「我達も帰るとするぞ、しんのすけ」 遊び終わったしんのすけの傍らに、その男はゆっくりと歩み寄っていった。 唯我独尊、我が道を行く。 彼が世に残した伝説は数知れず。 人知を超える冒険は数多乗り越えてきた。 サーヴァントは触媒を用いた召喚を用いぬ限り、通常は何かしらマスターと似通った点を持つ者が選ばれる。 故にしんのすけは、この男を引き当てたのかもしれない。 「お、金ピカのお兄さーん!」 あらゆるサーヴァントの中でも、最高峰の実力を持つと言われる英雄王―――ギルガメッシュを。 ◇◆◇ 「でね~、ネネちゃんってばそこで『あんたの稼ぎが少ないからこうなってるんでしょ!』って言って。 マサオくん、泣いちゃったんだぞ~」 「ほほう……全く、幼子にあるまじき遊びよな。 いやしかし、子どもとは背伸びして大人に近づきたがるモノ……そう考えれば可愛くもみえるものか」 自宅への帰路において、しんのすけとギルガメッシュは仲良く会話を交わし笑い合っていた。 もしも英雄王を知る者達がこの光景を見れば、信じられず絶句するに違いないだろう。 口を利くだけでも『不敬』と言われ、挙句しんのすけの様に馴れ馴れしく話そうとすれば、即座に首を跳ねられ死亡していてもおかしくない。 それ程までに英雄王とは傲慢で傍若無人な男なのだ。 では何故、しんのすけはこうも彼と仲良く接していられるのか。 それは偏に、二人の出会いにあった。 ――――――問おう、小僧……よもや貴様が、我を呼び出したマスターか? しんのすけが世界の違和感に気づき声を上げた時。 英雄王ギルガメッシュはアーチャーのクラスを得て、その場に降り立った。 彼は最初、自らを呼び出したのが年端もいかぬ童子である事に驚きを覚えた。 しかしそれを表には出さず、王として、いつもどおりの傲慢な態度でしんのすけに問いかけたのだった。 この様な子どもが自身を呼び出すなど、どういった事か。 それを確かめる意味での問いかけでもあったのだが…… この時しんのすけから返された答えは、全くギルガメッシュが想像していなかったものだった。 ――――――おお~! すごい金ピカだぞ!! お兄さんかっこいい~!! しんのすけは目の前のギルガメッシュを見て、心から歓喜の声を上げたのだ。 光り輝くかっこいいヒーローが自分のもとに現れたと、ただただ驚き興奮して目を輝かせたのだ。 これが、ギルガメッシュの心に効いた。 ――――――フ……フハハ! そうか小僧、我が勇姿に目を奪われたか!! 我がカッコいいか!! 純真無垢な子どもが、自身の姿を目にして心を躍らせている。 深く憧れを抱き、こうして羨望の眼差しを向けている。 英雄王たる自身を、何よりも頼もしいヒーローとして見ている。 その事実に、ギルガメッシュは心から笑った。 確かに、王たる自身を崇め讃えるのは当然のこと……それを為さぬなど不敬にも程がある真似だ。 しかし、しんのすけはモノの通りも知らぬ子どもだ。 余程の事がない限り、それがなくとも誅するつもりもなかったが…… こうして憧れの存在として見られ心からの賞賛を浴びせられたとあれば、実に心地がいいものだった。 この出会いで気を良くしたギルガメッシュは、寛大な態度でしんのすけと接した。 聖杯戦争とはいかなるものか、何も知らぬ彼に色々と教えたのである。 無知なる子どもに正しき知恵を与え、自身の配下たるに相応しき存在とするのも王の役目として。 ――――――どうだ、小僧……いかなる願いもかなう願望器を前にして、貴様はどう動く? そして全てを教え終えた時、ギルガメッシュは彼に問いかけた。 あらゆる願いを叶える願望器たる聖杯を、目の前にできると。 他の参加者と競い合い勝ち残れば、如何なる望みも思うがままであると。 ギルガメッシュは興味があったのだ。 子どもとはいえ自身を呼び出すだけの者……只の凡人ではあるまい。 ならば果たして、その胸中はいかなるものか……何を望むかを、確かめたかったのだ。 莫大な富か、絶対の名誉か、何者にも負けぬ強き力か。 一体その小さき体に、如何なる欲を秘めているのか。 そんなギルガメッシュの問いに対し……しんのすけは、こう答えた。 ――――――じゃあ、オラ……いつまでもみんなと仲良く面白くいたいぞ! ――――――何……? それが貴様の望みだというのか、小僧? ――――――そうだぞ! みんなで仲良くずっと一緒にいられたら、何の問題も起こらないしずっと元気でいられるぞ! 富も権力もいらない。 ただ、一緒にいる家族や友達と、ずっといつまでも仲良くいたい。 しんのすけの望みは、ただそれだけだったのだ。 実に平凡な、ありふれた望みだった。 しかしそれでいて、実現させるのには厳しく険しい夢だ。 願望器に託すには、十分な望みとは言えるだろう……しかし。 その為には、聖杯戦争に勝ち抜かねばならない。 他の参加者を蹴落とす必要がある、命を奪う必要があるのだ。 果たしてしんのすけには、その覚悟があるのか。 ――――――その為には、貴様の言う仲良くしたい者達をも滅ぼさねばならぬ事態とてありえる……それを受け入れられるのか? ――――――オラ、それはやだぞ……喧嘩なんかせずに、一緒にいたいぞ。 当然、しんのすけはそれを許容しなかった。 ギルガメッシュからしたら予想通りの、それでいて落胆させる答えではあった。 ここで彼が、他を顧みずに願いを叶えるべくその道を貫こうというならばそれなりの評価はできたのだが……所詮は子どもか。 なんとつまらぬ展開かと、ため息をはこうとしたが…… その時、しんのすけはすぐにこう口にしたのだ。 ――――――でも、お兄さんはその為に来てくれた救いのヒーローなんでしょ? ――――――……ほう? ――――――オラは信じるぞ! 金ピカのお兄さんは、オラ達をお助けしに来たヒーローだぞ!! そんな喧嘩なんかしなくても、みんなの為に闘ってくれるヒーローなんだぞ!! ギルガメッシュならそれが出来る。 絶対無敵の救いのヒーローだと信じている。 確たる証拠はない、あくまで直感に基づくものだが……彼は譲ることなく、口にした。 しんのすけは、臆することなくギルガメッシュに真正面からそう言い放ったのだ。 ――――――ハハハハハハッ!!まったく……我のマスターは、とんだ大馬鹿者よ!! ギルガメッシュは、声高々に笑った。 なんという子どもだ。 この身より放たれる王気にも一切たじろがず、英雄王を心より求めている。 実に恥知らずだ、厚顔無恥にも程がある。 英雄王たる自身にここまで臆することなく望みを言う浅ましき大馬鹿者など、そうはいない。 良かろう。 自らの為に我を欲し、はばかる事なく己が正当性を謳う。 そんな純心を愛でるのもまた我が仕事だ。 ――――――よかろう、小僧……貴様のその望み、この我が叶えてやろうではないか!! 我がこの童子を救わずして誰が救うというのか。 ◇◆◇ 「受け取るがいい、しんのすけ。 遊び疲れたであろう?」 「おお、超プレミアムゴールデンチョコビ! ありがとうだぞお兄さん!!」 あの出会い以来、二人の関係は実に良好であった。 小僧呼ばわりもいつしか名前に変わり、今やこうしてギルガメッシュからお菓子を差し出す事すらある程だ。 実際、ギルガメッシュはしんのすけの事を相当に気に入っていた。 共に接する内に彼はしんのすけの事を理解していったのだが、中々にどうして面白いというのが彼の感想だった。 5歳児でありながらも、自身にも匹敵するほどの冒険の数々を乗り越える程の胆力と豪運。 王たる自身にこそ及ばぬものの、将来を期待せずにはいられないその器の大きさ。 野原しんのすけという存在は、ギルガメッシュにとって実に『楽しみ』となりえるマスターだったのだ。 だからこそ、彼の言う救いのヒーローになってやろうと乗り気にもなれる。 それに……ギルガメッシュ自身、はっきり言うとこの聖杯戦争は気に入らなかった。 作り物の世界、作り物の街、作り物の住人。 この東京の全てが、彼の毛嫌いする贋作そのものなのだ。 そんなものを生み出したこの聖杯戦争の主催者とやらを、この手で誅滅しなければ気がすまない。 その怒りもまた、彼がしんのすけの願いを叶えてやろうという気持ちになった理由の一つだ。 この英雄王を掌で転がし思惑の為に使おうなど……如何に愚かしい所業なのか、教え込まねばなるまい。 完膚なき形で、そのくだらぬ計画を破壊しつくしてやろうではないか。 「しんのすけよ、いよいよこの聖杯戦争が始まる時が来る。 存分に見ておくがいい……この王の姿をな!」 【サーヴァント】 【クラス】 アーチャー@Fateシリーズ 【真名】 ギルガメッシュ 【属性】 混沌・善 【パラメーター】 筋力:B 耐久:C敏捷:C 魔力:B 幸運:A 宝具:EX 【クラススキル】 対魔力:E 魔術への耐性。 無効化はできずダメージを軽減するのみ。 ただし、身につけている鎧をはじめ対魔術用の防具が充実しており、実質的にはA相当。 単独行動:A+ マスター不在・魔力供給なしでも長時間現界していられる能力。 ギルガメッシュのそれは宝具の多用など魔力を相当に浪費するような真似さえしなければ単独でも十分な戦闘が可能である。 【保有スキル】 黄金率:A 人生においてどれだけ金がついてまわるかという宿命。 一生金に困ることはなく、大富豪として生活していくことができる。 カリスマ:A + 軍団の指揮能力、カリスマ性の高さを示す能力。 ギルガメッシュのそれは、既に魔力・呪いの類である。 神性:B 神霊適性を持つかどうか。 ギルガメッシュは本来A+相当の出自なのだが、彼自身が神を嫌っているためランクダウンしている。 コレクター:EX より品質の良いアイテムを取得する才能。 レアアイテムすら頻繁に手に入れる幸運だが、本人にしか適用されない為、マスターに恩恵はない 【宝具】 『王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)』 ランク:E~A++ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1000人 バビロニアの宝物庫と、それに繋がる鍵剣『王律鍵バヴ=イル』。 持ち主の蔵と空間を繋げる能力を持ち、蔵も中身も所有者の材の量に準ずる。 ギルガメッシュは生前自分の蔵に『宝具の原点』をはじめとする大量の財宝を収めており、 それらを王の財宝で空間を繋げて取り出し、射出して攻撃を行う。 この戦闘スタイルがアーチャーのクラスに選ばれた所以であり、同時展開は一桁から数百本まで可能で連射もできる。 ただし同時に複数展開して射出する場合、それなりの魔力を要する。 また、自身の背後に展開して攻撃を行うだけでなく、前面に盾を出して防御をするなど応用が効く。 その蔵の正体は人類の知恵の原点にしてあらゆる技術の雛形。 故にこの宝物庫には、人類が生み出すものであれば全て、遥か遠い超未来に人類が生み出すものまでも保有している。 時間軸すら超越したとてつもない代物であるが、中には限界もあり取り出すことが不可能な宝具もある。 そして、あくまでギルガメッシュはそれらを『所有』 するだけであり担い手ではない為、 本当の意味で扱うことはできない。 『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』 ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:1~999 最大捕捉:1000人 乖離剣エアの出力を最大にして放つ、ギルガメッシュ最強の宝具。 エアの回転する刀身が風を巻き込むことで生み出される、圧縮されせめぎ合う暴風の断層が擬似的な時空断層となり絶大な破壊力を生む。 かつて混沌とした世界から天地を分けた究極の一撃であり、文字通り世界を切り裂いた剣。 その破壊力は絶大で固有結界をも容易く破壊するが、それに見合うだけの魔力を消費する。 極限まで威力を高めたその一撃は、世界を創造しうる力『権能』にすらも匹敵する。 【weapon】 『乖離剣エア』 ギルガメッシュが保有する無銘にして最強の剣。 王の財宝に収められている数々の宝物はあくまで彼が収集したものであり厳密には彼の宝具ではないのだが、 このエアのみはそれらと異なり正真正銘ギルガメッシュしか持ち得ない宝具である。 彼自身の興が乗った時、彼自身が抜くにふさわしいと認めた相手にのみ抜く切り札でもある。 『天の鎖(エルキドゥ)』 ギルガメッシュが生前唯一の友と認めた者の名を冠する鎖。 かつてウルクに飢饉を齎した天の牡牛を捕縛した鎖であり、所有者の意思に応じて相手をホーミングし捕らえる。 神を律する力を持ち、神性の高いものほど高度を増す特性を持つ。 【人物背景】 まだ世界がひとつの大陸であった太古の時代に、世界の全てを収めたとされる人類最古の英雄王。 半神半人の身だが、唯一無二の友エルキドゥを神の手で失った為、神を嫌っている。 傲岸不遜・唯我独尊・傍若無人な性格であり、自らこそが唯一無二の王と称す傲慢さを持っている。 それ故に常に慢心と油断の満ちた態度を取っているが、「慢心せずして何が王か」とその生き様を貫いている。 好戦的且つ自分の気に入らない相手にはどこまでの残忍な面を見せ、 自分の我欲で周囲にどれだけ被害を与えても頓着することなど一切ない。 気に障った相手は例えマスターであろうとも一切の容赦がなく、命すらも平気で奪う。 しかし、堂々と意志をぶつけてくる人物は嫌いではなく、 自らが価値があると認めた相手には余程のことがない限り笑って許す度量を持っている。 戦いの場においてもそれは顕著にでており、一度でも実力や志を認めた相手には一切の満身を捨てて相応の慎重さと冷静さを見せる。 人の力量や物事の本質を見抜く目にも長けているため、即座に相手の弱点を看破して対応する宝具を選び出すなど、 サーヴァント同士の戦いにおいては部類の強さを誇る。 そして意外にも子どもに好かれやすい性質でもあり、彼自身もまた、未だ世の道理も知らぬ純真な子どもは好いている。 この聖杯戦争においてもマスターのしんのすけは彼に非常になついており、またギルガメッシュ自身もしんのすけを気に入っている。 【サーヴァントとしての願い】 この聖杯戦争を企んだ主催者を倒す。 救いのヒーローとして、しんのすけの望みを叶えてやる。 【マスター】 野原しんのすけ@クレヨンしんちゃん 【マスターとしての願い】 元の世界に帰りたい。 ギルガメッシュと一緒に頑張って、みんなと仲良く元気にいられるようにしたい。 【能力・技能】 単なる5歳児だが、その発想力と機転の良さは大人でも顔負け。 また、全力疾走でタワーを登るエレベーターに追いついたり、大人をヒップアタックで失神させるなど、 5歳児とは思えない程に優れた身体能力も持っている。 【人物背景】 埼玉県は春日部に住む野原一家の長男。 5歳の幼稚園児だが、奇抜な言動と行動で周囲の人々を翻弄する『嵐を呼ぶ幼稚園児』でもある。 子供らしい率直な性格と異様に大人びた物の見方に加え、常人離れした独特のセンスを兼ね備えている。 いたずら好きで様々な騒動を巻き起こすものの、困っている人には率先して声をかけたり 怪我をした生き物を懸命に助けようとするなど、極めて優しい心の持ち主でもある。 そういったどこか憎めない性格の為か、何だかんだで人望は厚く人から頼られることも多い。 実際、しんのすけの手によって助けられた者は大勢いる。 美人のお姉さんが大好きであり、目にすると顔をにやけさせナンパをするなどませた面を見せる。 そして、世界の命運を左右するほどの危機に幾度となく一家揃って直面しているものの、 周囲の者達と協力して乗り越え、何度も世界を救ってきたという5歳児ではありえない程の大冒険に身を投じてきた。 活躍を知る者からは英雄と言われても差し支えがない程であり、将来的には相当の大物になると言われている。 実際に並行世界の未来では、『圧制者を倒す』『人類を管理していたコンピューターを破壊する』といった 快挙を成し遂げた大英雄として扱われてもいる。 【基本方針】 元の世界に帰るため、二人で一緒に色々と探してみる。 ただしギルガメッシュはしんのすけの事を考え、彼が深刻に魔力不足に陥らないよう気をつけておく。 候補作投下順 Back シャーロック・シェリンフォード&バーサーカー Next 熊枕久瑠美&バーサーカー
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アースブレイカー 大地系の大ワザ。レア度はSR。 地面を隆起させて相手プレイヤーを襲うという恐ろしいワザカード。 効果は「相手の山札をバースト3する」というかなり強力なもの。連続ライブすれば相当な威力になる。 ただし必要トルクが赤×6、他×3とこちらも最上級。 また、リアクションを持ち、その際は本来の効果の代わりに「自分のデッキを更にバースト2する」というまさにハイリスクハイリターンなワザ。 連続リアクションすれば悲惨である。 翔がお世話したりされたりするカードで、園田に連続で使われて負け、山賀は連続リアクションにより自滅した。 実際、ライブオンは自分や相手の戦法によっては自らドローするよりバーストされる方が多くなるため、連続はともかく半分くらいはリアクションしたりする。 徹曰く「高価なカード」 【関連】 園田大勢:このワザを使用し主人公を予選1回戦で敗北させた。 山賀裂:このワザを4積みしたために運悪く事故死した。
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時槻雪乃&アーチャー ◆yy7mpGr1KA 人間とこの世界は、〈神の悪夢〉によって常に脅かされている。 神は実在する。全ての人間の意識の遥か奥、集合無意識の海の深みに、神は存在している。 この概念上『神』と呼ばれるものの最も近い絶対存在は、人間の意識の遥か奥そこで有史以来眠り続けている。 眠っているから人間には無関心で、それゆえ無慈悲で公平だ。 ある時、神は夢を見た。 神は全知なので、この世に存在するありとあらゆる恐怖を一度に夢に見てしまった。 そして神は全能なので、眠りの邪魔になる、この人間の小さな意識では見ることすらできないほどの巨大な悪夢を切り離して捨ててしまった。 捨てられた悪夢は集合無意識の海の底から泡となって、いくつもの小さな泡に分かれながら、上へ上へと浮かび上がっていった。 上へ―――人間の、意識へ向かって。 人間の意識へと浮かび上がった〈悪夢の泡〉は、その『全知』と称される普遍性ゆえに人の意識に溶けだして、個人の抱える恐怖と混じり合う。 そしてその〈悪夢の泡〉が人の意識より大きかった時、悪夢は器をあふれて現実へと漏れ出すのだ。 かくして神の悪夢と混じり合った人の悪夢は、現実のものとなる。 〈神の悪夢〉である〈童話〉に似た形で、恐怖は現実のものとなる。 ◇ ◇ ◇ 時槻雪乃はこの地に来て即座に記憶を取り戻した。 それは彼女が世間でいうところの霊能者で、異常事態に精神的にも、能力的にも耐性があったからかもしれない。 あるいは幸か不幸か、彼女が一人じゃなかったからだろうか。 『おはよう、雪乃。起きたかしら?それともまだ夢の中?』 神の泡による異常現象、それを曰く〈泡禍(バブル・ぺリル)〉と呼ぶ。 全ての怪奇現象は神の悪夢の欠片であり、この恐怖に満ちた現象は容易く人の命と正気を喰らうが、ごくまれに存在する〈泡禍〉より生還した人間には、巨大なトラウマと共に〈悪夢の泡〉の欠片が心の奥に残ることがある。 〈断章(フラグメント)〉と呼ばれるその悪夢の欠片は、心の中から紐解くことで自ら経験した悪夢的現象の片鱗を現実世界に喚び出すことができる。 時槻雪乃もそんな〈断章保持者(ホルダー)〉の一人で、時槻風乃は彼女の断章の一部だ。 姉、風乃はかつて泡禍を引き起こし、3年前に両親を惨殺して自殺。いまは雪乃の〈悪夢〉の一部となっている。 その亡霊を黙殺し階下に歩む。 「おはよう、雪乃」 『久々だけど、いい人たちじゃない。私のいない家はこんなにも平和』 リビングに惨殺されたはずの両親がいた。 あるいは記憶を取り戻したのはこの時だったかもしれない。 起き抜けで意識が覚醒しきっておらず、戦意を持っていなかったのは幸か不幸か。 異常事態に反射的に一帯を焼き払っていてもおかしくはなかった。 〈聖杯戦争〉について理解したのは、慌てて部屋に駆け戻った瞬間だった。 『あら?もしかして妙なことになっているのに気付いてなかったのかしら?』 異常事態を認識した。 かつて彼女も巻き込まれ、そして憎み続けている現象。 いつの間にか〈泡禍〉は進行しているらしい。 「どうなってるのかしら、姉さん?」 『さあ。詳しい話はむしろこちらが聞きたいくらいなのだけれど。私が殺したはずのあの二人が生きているなんて、どこの誰の泡禍かしら?』 話をしながら部屋の私物を確かめる。 ゴシックロリータのドレス、カッターナイフ、携帯電話、他諸々の家具なども記憶のままであると確認。 そして携帯のアドレスを確認するが……そこにあるのは親戚やら学校やらの知り合いの名前だけ。 以前から知っている名前だったか、植えつけられた記憶かすら定かではない。 神狩屋も、葬儀屋も、群草ロッジも、喫茶アプルトンも……白野蒼衣のも何一つ残っていなかった。 ひとまずリボンを身に付け、カッターの刃を引き出し心身ともに戦闘態勢をとる。 すると 「痛っ…」 右手首の内側に痛みが走り、雪の結晶のような聖痕が浮かび上がる。 そしてその痛みに断章が引き出され、左手に巻いた包帯から煙が上がる。 そして引き出された断章が、トラウマとは別の形でどこかに流れていくような感覚と共に、炎ではない像を結ぶ。 …その像は胸に穴の開いた、長身の男性の形になると、即座に刀の切っ先を風乃に向けた。 「マスター、急いでここから離れてくれ」 雪乃に対して気だるげに、しかし慌てたように警句を送る。 雪乃自身も突如現れた男に、何よりその尋常ならざる速度と空気に気圧されるが、男に見えるステータスと与えられた知識から何が起きているかを理解し、対処する。 「やめなさい、その人は敵じゃないわ」 『あら、私は構わないわよ。敵じゃないと言ってくれるのは嬉しいし、可愛いアリスとも出会えたけれど、それでも私を認識できる稀少な人なんだもの。 好意の反対は無関心、というでしょう?気付かれないよりもこうして刃を向けられる方がよっぽど喜ばしいわ』 制止の言葉と陶酔したような応答、よくよく見れば近似した容姿に敵ではないのかと至り、刃を収め霊体化しようとする。 しかしそこにさらなる乱入者。 「うだうだ言ってねーで離れろ!スタークの霊圧に潰されるぞ!」 角の生えたヘルメットのようなものをつけた少女が雪乃を引き離そうとする。 新たな人物の登場に今度は雪乃が戦意を表そうとするが 『よせ、リリネット』 霊体と化しても確かな力強さを感じる念話を送る。 反抗的な声を僅かに漏らすがしぶしぶ従い、少女もまた姿を消す。 『ほら雪乃も落ち着いて。色々と確認した方がいいでしょう?』 『そうだな。そちらさん同様こっちもいろいろ気になるしな』 『顔を見せて話してよ。意外とシャイなの?それとも先日の〈泡禍〉みたいに赤ずきんを食べようとしているのかしら?』 風乃の言葉と、先ほどまでの雪乃の様子も鑑み、恐る恐るといった感じで再び姿を現すスターク。 「あんたたち、俺の霊圧でも何ともないんだな……」 『さっきの子も気にしてたわね、レイアツって』 「あなたの〈断章効果(エフェクト)〉?私も〈断章保持者〉だから多少なら大丈夫だけれど」 雪乃たちに霊圧という概念はなく、故に自らの断章が耐性となってスタークの能力が無効化されているのがどれだけ尋常ならざることかわからない。 対してスタークは〈探査神経(ペスキス)〉を走らせ、雪乃が霊能者であることを理解する。 それがかつてのスタークの霊圧を無視できるほどのものではないにもかかわらず、今の彼女たちは平然としていることも。 「そうか……俺は、いや俺たちは、弱くなったんだな」 サーヴァントとなったことによる弱体化。 その事実を自嘲気に、しかし嬉しそうに受け入れる。 「何だか納得しているところ悪いけれど、色々と聞きたいことがあるわ」 「ん、ああ。俺に答えられることならね」 「〈聖杯戦争〉とは何か、そしてあなたとさっきの子が何か」 予想通りの問いに面倒くさそうな顔をするが、一つ一つ答える。 アーチャーのサーヴァント、コヨーテ・スターク/リリネット・ジンジャーバックという存在である事。 聖杯戦争のルール、サーヴァントによる殺し合いと万能の願望器のこと、存在するNPCのこと、己が能力など。 『〈聖杯戦争〉、円卓の騎士の真似事が今回の〈泡禍〉の物語かしら?アリスの意見も聞いてみたいところね』 「ところであんたはマスターの何なんだ?破面の一種かと思ったぞ」 「その人は私の姉で、私の〈断章〉の一部。本当は私にしか認識できないはずなんだけど、あなたも人の悪夢を共有するとかそういう〈断章〉を持ってるの?」 白野蒼衣という風乃を認識できる〈断章保持者〉という前例がなければ、聖杯戦争の知識がなぜか植えつけられてなければ、風乃への対応に平静ではいられなかっただろう。 それでもこの男の能力に疑念を持ち、さらに問う。 「さっきから言ってる断章ってのは何なんだ?あんたの斬魄刀か?」 質問に対する答えは、補足説明の要求。 互いの常識の差異が理解を滞らせる。 風乃の発言も交えて〈泡禍〉について、〈断章〉について話す。 聖杯戦争もその泡禍でないかという考えも述べるが、それには疑念を返される。 「マスター達が泡禍とかいうのを経験したのを疑うつもりはない。断章とかいうのを持ってることもな。 俺の霊圧の影響を受けてないみたいだし、魔力供給もされているからな。 そっちの姉さんとやらが見えてるのは俺が虚という霊だったからか、マスターの魔力で現界してるからかは分からんが。 だが聖杯戦争まで泡禍だってのは飛躍しすぎだし、ましてや俺の能力はあんた達のとは別物だ」 「泡禍以外の異常現象が存在するとしても、聖杯戦争という〈物語〉の形をとっている以上、私はこれを泡禍と判断するわ。 人を異常な形で巻き込み、死傷に至るなら私にとっての敵と何も変わらないのだから……あなたはどうなの?私の敵になるなら」 殺すわよ。 右手にカッターナイフを持ち、そう凄む。 その殺気が偽りないものであると感じたか、再びリリネットが割って入ろうとするが 「よせ」 再びスタークが軽くあしらい、送還する。 「……俺の願いは殆どもう、叶ってるんだ。あとはマスターと信頼関係が築ければ完璧なくらいだ」 「随分と都合のいい物言いに聞こえるけど」 『あら、そうでもないと私は思うわよ』 従順な姿勢を崩さないスタークに雪乃は疑惑の目を向けるが、対称的に風乃は肯定的に愛おしいものに向ける目。 『彼はね、一匹狼なのよ。知ってる?本当は狼は群れで過ごす生き物なんだって。 普通は群れを乗っ取るか、一匹狼同士寄り添うことで群れを形成するものだけれど、彼はそれができなかったの。 あまりに強大になってしまったがゆえに共に過ごせるものはいなかった。当然よね、人と巨人が共に過ごせば些細なことで人は踏みつぶされてしまうでしょう。 私とあなたは知らず知らずのうちに野獣に寄り添う乙女になっていたのよ、雪乃』 時槻風乃は生前も人の内面を見通す少女だった。 スタークの語った能力とこれまでの振る舞いから、内に抱えた孤独を、その願いを見抜き、そして肯定する。 『絆という字はもとは家畜を繋ぐための縄の事、束縛やしがらみを意味するの。 それでも人は弱いから人と絆を結ぼうとする。たとえそれが絞首台の縄でも。 とても強いのに、こんなにも弱々しいなんて可愛らしいじゃない』 くすくすと笑いながらスタークを援護する。 スタークの方はマスターへのある種の依存と、かつて傅いた男のことを言外に指摘され苦い顔。 最もここまでの風乃の発言に悪意はなかったが 『でもあなたの力が本当に〈泡禍〉によるものではない保証はないんじゃない? 泡禍はあなたの恐怖を具現する。孤独を恐れたあなたに孤独が訪れたのは泡禍によるものではないとなぜ言えるの? あなたの〈断章〉が例えば周囲の人物を認識し、それを死に至らしめることであなたを孤独にするものであるとしたら、私を認識できるのにも納得いくわ。 雪乃の〈断章〉で無効化できているののは事実なのだし』 今度は悪戯心、程度の悪意を籠めた発言。 しかしさすがは〈神の悪夢〉の欠片か、トラウマに触れるその話しぶりにはスタークに仲間意識などない雪乃も顔をしかめた。 「……あんたの姉さん、いい性格してるな。おまけにまだ何か言いたげと来た」 まだ何かか言いたげな風乃に皮肉をいいつつ、続きを促す。 風乃は笑みを深め、さらに雪乃に対しても少しの悪戯心を持って答える。 『〈断章効果〉が聞かない人間は三種類。〈断章保持者〉に〈潜有者(インキュベーター)〉に〈異端(ヒアティ)〉。 下にいる雪乃の両親のようなナニカは、聖杯戦争に則っていうならNPC。私たちの認識でいうなら〈泡禍〉により生み出された化生、〈異端〉だわ。先日焼いた赤ずきんの狼のようにね。 もしあなたの能力が〈断章〉で、かつこの聖杯戦争が〈泡禍〉なら彼らにあなたが触れても倒れることはないでしょう……試してみたら?』 能力と現状の確認、という一点だけ見ればその一手は効率的だ。 生じ得る犠牲の可能性を考慮しなければ、だが。 「……おい、いいのか?」 「…………あなたがいいなら、いいわ。やって」 偽りとは言え彼らは雪乃の、そして風乃の両親だ。それを危険にさらすような真似をするのか、という問い。 答えに悩むが、偽りに過ぎない両親への心配など無意味と切って捨て、むしろそんなくだらないことで〈断章〉を晒すのかという彼女なりの心配を返す。 僅かに煩悶したのちにスタークが首を縦に振り、それを受け雪乃もゴシックロリータに着替える。 もしもNPCが〈異端〉であり、スタークの力に反応して襲い掛かってきても構わないよう戦闘態勢になる。 着替え終わると部屋の外で待たせたスタークと合流し、階下に降りて再び偽りの両親と邂逅する。 幸か不幸か、戦闘になることはなかった。 スタークが近付き少しすると、両親ともに意識を失ったから。 スタークはそれを見て悲しげな顔をするとすぐに霊体化し、今度はこちらからリリネットを召喚、両親をベッドに運ばせる。 雪乃の細腕では両親を運ぶことは難しく、スタークが実体化してては命を削ることになりかねないから。 「……あなたが〈断章保持者〉であるなら、聖杯戦争は〈泡禍〉ではない。逆に聖杯戦争が〈泡禍〉ならばあなたは〈断章〉ではない異能の保持者。 少なくともそれは認めなければいけないみたい、ね」 『ああ、そうらしいな。それでそれが分かって何か心情に変化は?』 「ないわ。聖杯戦争が〈泡禍〉であってもそうでなくとも、これの原因を断つ。その方針を改めるつもりはない。 あなたも、私の力で形になっている姉さんのようなものだと考えれば、〈断章〉みたいなものだと思える。戦力としては多少は当てになりそうだしね」 『出立かしら、雪乃?』 出ようとする雪乃に風乃が声をかける。 ゴシックロリータのままだが、当然だ。これが雪乃の戦闘着で、きっと死装束なのだから。 学園の制服を着て日常にかまけるつもりなどない。 一刻も早くこの事態を解決する。 『この家とあの二人はそのままにしておくの?こんな愚かしい藁の家の存在を許すの? こんな、聖杯なんてものに作られた偽りであっても日常を受け入れたら、あなたを動かしている憎悪、痛み、血、その全てを否定することになる。 ……焼いてしまいましょう?このあり得ない歪な異物を灰に帰してしまいましょう?』 風乃が日常的に囁く、破滅への導き。 だがこの場に置いては〈泡禍〉を殺せ、という騎士としての責務でもあった。 いつもなら一蹴するが、これを一蹴はできず、彼女も騎士として答えた。 「神狩屋さんにも葬儀屋さんにも連絡がつかない以上、隠蔽ができない……今はまだ、早い」 家庭の夫婦の死、それが報じられては活動に支障をきたす。 田上颯姫の援護なしに大事は起こせない。 神狩屋がない以上、ここを拠点にする必要もあるだろう。 『あら、そう。つまり、〈食害〉や〈アンデルセンの棺〉が用意できるなら彼らを殺すのね?』 悪戯心などではない、明確な悪意に満ちた問い。 しかし〈泡禍〉を、怪奇現象を憎む以上、死者である両親がいるなどという異常事態は許せないのが〈雪の女王〉だ。 だから 「殺すわ」 カッターを強く握り、そう答える。 『それなら彼らとの連絡手段も模索しなきゃね。可愛いアリスとも話はしたいし』 愉快気に笑みをこぼし、妹に両親の殺害を教唆する姉の亡霊。 そして狂々と自論を語り続ける。 『でもそれが意味のある行動だといいわね?眠って起きたら、ここにいた。 まるで〈不思議の国のアリス〉。蒼衣(アリス)と夢見子(ウサギ)が出会ったあの時から、少女(あなた)は眠って夢を見ていたのかもしれないわね……そして今も。 ここが少女(アリス)の見る夢なら、あなたは〈チャシャ猫〉のように巻き込まれただけかも。ここが夢なら、悪夢から覚めなければ彼らに会うことはできないわ。 ……それともこれは〈美女と野獣〉かしら?もしかすると〈雪の女王〉かもしれないわね?』 「うるさいわ。いい加減黙ってて」 どうでもいい。 これがどんな〈童話〉を象った〈泡禍〉でもどうでもいいのだ。 それが〈泡禍〉であるならなんだろうと滅ぼすと3年も前に決めた。 自分だって。両親だって。蒼衣(アリス)だって。 それが泡禍の根源なら、殺すだけ。 【クラス】 アーチャー 【真名】 コヨーテ・スターク@BLEACH 【パラメーター】 筋力C 耐久B 敏捷A+ 魔力C 幸運E 宝具EX 【属性】 中立・中庸 【クラススキル】 単独行動:EX 宝具により規格外にまでなっている、最早呪いじみた《孤独》の運命。 マスター無しでも現界、全力戦闘が可能。 しかし当然無尽蔵ではなく、宝具の乱発などすれば一人孤独に消えていくことになる。 対魔力:C 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。大魔術・儀礼呪法など大がかりな魔術は防げない。 【保有スキル】 十刃:A+ 虚(ホロウ)が仮面を剥ぎ、死神の力を手にした種族、破面(アランカル)。その中でも指折りの戦闘力を持つ者に与えられる称号。 第一の数字を与えられ、また特に死神に近い特徴を持つ彼は最上位で保持する。 虚の技能である虚閃(セロ)という光線、死神の斬魄刀と能力解放を模した帰刃(レスレクシオン) 他に破面の技能である響転(ソニード)という高速移動や虚弾(バラ)という高速光弾、探査回路(ペスキス)という感知能力、身体特徴である鋼皮(イエロ)という強靭な外皮 さらに十刃のみが扱う王虚の閃光(グラン・レイ・セロ)に黒虚閃(セロ・オスキュラス)など多彩な能力を保持する霊的存在である。 神性を持つ相手に追加ダメージ判定を行う。相手の神性が高ければ高いほど成功の可能性は上がる。 また魂を喰らう種族であるため『魂喰い』による恩恵が通常のサーヴァントより大きい。 直感:D 戦闘時、つねに自身にとって有利な展開を“感じ取る”能力。 攻撃や敵の能力をある程度は予見することができる。 魂魄改造:―(A) 自身の霊体、魂を改造する能力。 このランクが上がればあがる程、正純の英雄から遠ざかっていく。 これにより彼は自らの魂を引き裂き分かち合い、スタークでもありリリネットである弾頭を呼び出せる。 またかつて自らの魂を斬魄刀ではなくもう一人の自分として形成したこともある。 帰刃状態でのみ行使可能なスキル。 道具作成:E 魔力を帯びた道具を作成する技能。 霊子で構成された武器を発現させる。 様々な武器を発現可能で、劇中では剣を発現させ使用している。 【宝具】 『一人(プリメーラ・エスパーダ)』 ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:1~8 最大捕捉:上限なし 十刃(エスパーダ)には個々に司る死の形があり彼のそれは《孤独》である。 実体化している限り、現界に消費した魔力量に応じて自身の周囲に無意識に霊圧を放ち、一定以下の実力者はその霊圧にすら魂を削られる。 レンジ内で長時間存在した場合、4つ以上Cランク未満のパラメータを持つ、または3つ以上Dランク未満のパラメータがあるもので意識混濁、4つ以上Dランク未満のパラメータがあるもので意識消失、しばらくすると死亡する。 大多数のマスターやNPCは堪えるのが難しいが、サーヴァント化により大幅に弱体化しており即座に離脱すれば影響は少ない。 また対魔力やそれに準ずる呪術、魔力、霊障などへの耐性があれば容易く無効化も出来るようになっている。 この宝具は現界に消費する以上の魔力は要求しないが、自身のマスターにも効果を及ぼし、令呪を以てしても停止・破棄できない。 またいかなるクラスで召喚されようと単独行動のスキルをEXランクで保持させる。 『二人(リリネット・ジンジャーバック)』 ランク:EX 種別:― レンジ:― 最大捕捉:― スタークが破面化した際、通常は肉体と刀に分ける虚の力を1体の虚が2つの肉体に分けた半身の様な存在。 彼女が存在する限りスタークは一人じゃない。 分身であるリリネットと一体化することで後述の宝具は解放される。 ステータスは筋力:E 耐久:C 敏捷:E 魔力:E 幸運:E 相当。刀身が湾曲した形の刀を武器とし、折れた角のような部分から取り出す。一応虚閃も撃てる。 本来スタークの一部であるため『一人(プリメーラ・エスパーダ)』による影響を受けない。 そして彼女も《孤独》の運命を背負っており、EXランクの単独行動スキルを持つ。 ある意味で魂の物質化という第三魔法に近付く偉業であるためEXランクとなっているが、戦闘などに役立つかといえば否。 猫の手よりはまし程度だろう。 一応宝具化に伴い霊体化というか、送還可能になっているが、勝手に出てくることもある。 基本的に余計を消耗を控える為に、用もなく出てくると引っ込められる可能性が高いが。 虚は死者の魂が心をなくしたものであり、大虚(メノスグランデ)はその集合体、破面はその進化系である。 そうした成り立ちの者が魂を引き裂き、固有の人格を成しているのは愛染惣右介の産み出したホワイトという虚に、ひいては二枚屋王悦の作り出した斬魄刀に近似する。 ただ力の核を刀の形状にした他の破面とは違い、もう一人の自分として《具象化》しているスタークはより《死神》に近い存在と言える。 『二人で一人の群狼(ロス・ロボス)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~30 最大捕捉:10人 帰刃(レスレクシオン)状態であり、解号は「蹴散らせ」。 分身であるリリネットと一体化することで解放される。 解放するとオオカミの毛皮のようなコートをまとったカウボーイを思わせる姿に変わり、左目部分にポインターの様な仮面の名残が形成される。 リリネットは2丁拳銃に変化しており、会話も可能。 自分の魂を引き裂き分かち合う能力で狼の弾頭を召喚し、2丁拳銃からの虚閃と狼の弾頭を操って戦う。狼の弾頭は攻撃を受けると分裂する上、標的に喰らい付くことで大爆発を起こす。 魂を引き裂き過ぎると『二人(リリネット・ジンジャーバック)』を失うことになるが、十分な『魂喰い』か魔力供給があればそのリスクを減らせる。 【weapon】 『浅打・偽』 四角形の四つの角に牙がついている鍔がある刀。 一応宝具には劣るが、それなりの神秘は宿す。 大多数の破面と異なり彼は己の力の核を先述の宝具としているため、この刀の戦力は他の破面や死神に比すと劣るところがある。 【人物背景】 あるものが命を落とし、霊となった。 霊として長く在るうちに心をなくし虚(ホロウ)となった。 なくした心を求めて虚を喰らい、最下級大虚(ギリアン)となった。 ギリアンと化しても、さらに成長して中級大虚(アジューカス)となっても共食いを続け、圧倒的な力を持つ最上級大虚(ヴァストローデ)となった。 当然周りに誰もいなかった。 一人に耐えかねて仲間を作るが、自身の力に耐えかねてそこにいるだけで魂が削られ皆死んでいった。 一人に耐えかねて魂を分かち、二人になった。 二人以外にも仲間が欲しかった。 力に耐えられるような強い仲間が欲しかった。 そんなことを気にせずにいられる弱いやつが羨ましかった。 …………力を見込まれて強い男たちの仲間になった。 仲間が、そのなかでもそれなりの地位の男が倒れた。 弔い合戦なんて経験なかったし、柄じゃないけど、普通ならやるもんだろうと思ってた。 けれど、仲間だと思っていたやつもそいつの部下もそれに何の感情も表さなかった。 仲間じゃなかったのかもしれない。 また、二人になった。 戦いの中、ついに一人になった。 そして誰もいなくなった。 【サーヴァントの願い】 弱くなりたい……叶った。 またリリネットに会いたい……叶った。 あとは、仲間が欲しい。 命を懸けて守りあえるような、敵を討ちたいと互いに思い合えるような本当の仲間が。 【マスター】 時槻雪乃@断章のグリム 【マスターとしての願い】 泡禍への復讐……だがそれは聖杯なんて訳の分からないものに託すものではない。 ましてや彼女は聖杯戦争も泡禍であると考えている。 【weapon】 カッターナイフ 何の変哲もないカッターナイフ。 殺傷能力はあるので一応武器としても扱えなくはないだろうが、主に後述のトラウマ、ひいては断章を起動するための条件付けに用いる。 作中で名言はされていないが、トラウマを想起しやすいよう姉が実際に使っていた、またはそれと同じデザインのカッターであると思われる。 他の刃物や別形のカッターでは駄目な可能性が高い。 ゴシックロリータ 何の変哲もないゴシックロリータの衣装。 別に防刃加工とか魔術的な守りなどはない。 後述のトラウマ、ひいては断章を制御するための一助であり、これを身に纏うことで断章を引き出しやすくする。 逆にこれを纏わないことにより日常において断章が暴走するのを防ぐ役割もある。 リボンだけを身に付けることで日常と戦場を兼ねたような精神状態に身を置くこともある。 【能力・技能】 断章『雪の女王』 かつて起きた〈泡禍〉により宿した神の悪意の泡の欠片。 『私の痛みよ、世界を焼け』と、断章詩を唱え自身の手首に刃を走らせることで炎を放つ、痛みを代価に火炎を発生させる能力。 ただし、その苦痛に集中していなければ、現出させた炎を維持できない。一度発生させていれば『焼け』の一言のみでさらに炎を発生させることができる。 詳しく言うなら『トラウマをフラッシュバックさせることでその原因もフラッシュバックさせる』能力のような現象。 彼女の場合、実姉、時槻風乃の焼身自殺がトラウマとなっているため実姉のことを思い出すことで焼身自殺の状況を再現=発火現象を引き起こす。 また風乃の存在そのものもトラウマとなっているため彼女の幽霊のようなものが常に彼女のそばにいる。 より断章を引き出すことで風乃は実体を伴う現象にまでなり、それに伴いより鮮明に焼身自殺が再現される=より正確に強力な炎を放てる。 彼女の姉はゴシックロリータを常に纏い、リストカットの常習犯で、最期に「私の痛みよ、世界を焼け……」と呟いて家に火を放ち、父母と共に死亡した。 そのトラウマを想起する事象で身を固めることで断章を放つ。 引き起こす現象は極めて強力だが、発動にはトラウマをフラッシュバックさせる、リストカット、風乃による炎の行使にはさらに深くトラウマと向き合い今までのリストカットの傷全てが開くなどの条件が必要。 精神肉体両面でのダメージは激しく、トラウマに心を壊せば自信を含めた全てを焼き尽くす「焼身自殺」の再現となる。 なお風乃の幽霊は、生前の人格を再現しているのに加え、同種の〈泡禍〉を感知し、魔力も多少なら感知できる。 断章とは「無意識に住まう神の悪意の欠片」であり、つまり雪乃はアラヤの悪意とそれに伴う魔力を受け取っている。 例えるなら「この世全ての悪」の泥ではなく泡を宿している。 膨大な魔力を持つが、もしこの泡が弾けて器(雪乃)の外にあふれたならそれは〈泡禍〉という悲劇を招くだろう。 恐らく彼女のそれは、巨大な火災。 そしてすでに「神の悪意の欠片」を宿しているため彼女の意識の容量はすでにほぼ一杯であり、他の要素が入り込む余地が少ない。 そのため断章保持者は断章、ひいては神秘を伴う異能に耐性を持つ。 記憶を奪う断章に触れても不快感ですみ、、侵入を禁じ認識を阻害する断章の効果も受けず、針の山や鳩の爪によるダメージもそれが〈泡禍〉に由来するものならば少なく済む。 特に霊的、精神的異能に対しては強力な耐性となり、スタークの『一人(プリメーラ・エスパーダ)』のよる影響を受けていない。 ……だがあくまで耐性にすぎず万能ではない。 人魚に変えられてしまう断章も少量なら傷の治癒でとどめることができるが、過剰に与えられれば異形になってしまう。 『一人(プリメーラ・エスパーダ)』は無力化が容易な宝具だが、他のサーヴァントによる異能などへの抵抗はほぼできないだろう。 そして逆もまたしかり、神秘の塊であるサーヴァントへの断章によるダメージは少ない。 纏めると「魔力タンク」「そこそこの異能耐性」 「魔力探知してくれる姉の亡霊(一部の能力者しか認識できない)がいる」 「詩を唱えリストカットをすることで周囲を焼き尽くす(サーヴァントにはあまり効かない)」 「詩を唱え、リストカットの古傷を全て開くことで姉の亡霊を受肉させ、さらに強力かつ正確に周囲を焼き尽くす(同上)」 「ただしめっちゃメンタル削るし、制御失敗すると『この世全ての悪』的な代物の欠片が暴走してヤバイ」 【人物背景】 道を歩くだけで人目を引くほどの整った白皙の美貌と長い黒髪を結んだゴシック調のリボンが特徴の美少女。 その外見は常に不機嫌そうに見え、冷たい瞳と手首の傷を隠す包帯が他人を寄せつけず、また彼女自身も他人と必要以上に触れ合う事を忌み嫌っている。 また、両親の惨殺死体と自宅が炎上する様を目の当たりにした事で、肉類が一切食べられないため、栄養補給の手段は専らサプリメントに頼っている(生前は精神安定剤と睡眠薬漬けだった風乃の劣化行為の側面も兼ねている)。 姉の時槻風乃に浮かび上がった〈泡禍〉で家族を全て失い、〈騎士〉となった。 多くの〈泡禍〉――時折〈童話〉にまで発展した――を焼き払い、〈雪の女王〉としての畏怖を集める。 そしておよそ三年〈騎士〉を 続け、赤ずきんの〈泡禍〉を焼き尽くした傷も癒えてきたころの参戦。 周囲の大人達が心配するほど〈泡禍〉に対して激しい憎悪を持っており、それと同時に「普通の日常」に生きる事を放棄している。 好戦的な性格と無表情故にあまり動じない印象を受けるが、 断章 で人らしいものを殺した日の夜は風乃の 泡禍 を思い出して涙を流すことがよくあるらしい。 そもそも攻撃的な性格は 泡禍 との戦いのための行動の賜物のようで、余裕がないときなどには無意識のうちに元来の性格に由来する情に厚い行動をとることもある。 一応必要と判断すれば情報収集のためのコミュニケートはとるし、情報操作などのバックアップの必要性は分かっている。 現場での同僚無しでやっていた時代もあり、敵に容赦はないが、誰彼問わず敵対しようとなどはしない、作中指折りの常識人である。 ……比較対象が〈泡禍〉に触れて精神的に病んでいる面のある人ばかりなのはあるが。 【令呪】 右手首内側、雪の結晶状。 一画使うごとに六つの角が二つ消える。 【方針】 神狩屋たちと連絡を取る術を模索しつつ、この聖杯戦争の元凶となった者を殺し、止めるべく動く。 ……それがたとえ自分や知り合いであっても。
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「やあ、はじめまして。というのが適切かな。 僕は安心院なじみ――きみのマスターになった人外だぜ」 学校の空き教室だろうか。 夕焼けが差し込む教室は朱に染まる。 設備されている蛍光灯も点灯しておらず薄暗い。 黒板、ドア、机、椅子、窓、知覚する限り普遍的な教室も、どこか神秘的ですらあった。 幾何学的に並列する机の先、生徒たちが荷物を仕舞うロッカーの上に、彼女は座している。 きっとあれは制服と呼ばれる服ではない。蝶々を模るリボンこそ目に付くが、ひどく常識的な私服を纏う。 中身と外観とのギャップがこうも外れると、なるほど、違和感でしかない。 「といっても、僕はきみのことをかねてより知っていてね。 ああいや、社会科の教科書でのきみの活躍なんてほとんど知らないぜ。 あんな虚実にまみれた歴史で今の小学生たちが何を学んでいるのか僕は寡聞にして知らないけど、僕が知っているのは事実であり、時代だ」 横長のロッカーに座り、足を組み直しながら彼女は滔々と語る。 何が楽しいのか、にこやかな笑顔を浮かべていた。 そのように観測する彼は、教卓に立っている。指揮することに長けた彼には、ある意味ではおあつらえな場であった。 軍服に身を包んだそのなりは、どうしたって先生には見えないけれど。 「僕は宇宙の生誕から読者を始めていてね。もちろんきみの生きた時代――フランス革命の前後の時期も、僕は知っている。見てきている。 わっはっは、激動の時代だったね。流石は後の“英雄”にして“悪魔”だ。“悪平等(ぼく)”からも、きみの栄華はよく聞かされたもんだよ」 驚きはしない。目の前の異物を常人と思うほうが間違いだ。 戦場でもそういうことはあった。見目の美醜や老若で力量を見誤ると痛手を負う。 うら若き少女の姿をしている彼女は、自称の通り人外である。ならば、そういうこともあり得よう。 「しかし盛者必衰とは悲しくてね。栄えるものは落ちぶれるものさ。きみもそう。きみの失速ぶりも僕は眺めてきた。 とはいえ嘆くことはない、大抵はそんなものさ。凋落なんていうのは歴史の必然だぜ」 あるいは逆に、落ちぶれるからこそ歴史になるのだ、と彼女は続ける。 今の小学生たちが読んでいる社会科の教科書は没落の集積であると言い切った。 彼女は突如、ロッカーから身を消す。現れたのは、教卓の上方、天井。重力を無視するかのように体育座りで座っている。 「他にも、きみの匂いフェチも、周囲の軍人に比べ背が低いのを悩んでいることも、 達筆であるという自負すらあるのに貶されてショックだったことも、――それにほら、あれとかも」 彼女は指を折りながら、順々と彼の特徴を挙げていく。 書物などに基づいた、事実彼も筆を執った記憶のある事柄もそうでない事柄も、次々と詳らかにされる。 しまいには、身体を洗う際はどこから洗うのかとか(曰く右足の小指から)、貧乳派巨乳派どちらであるとか(曰く貧乳派)、 些末すぎてどうでもいいようなことにまで話題は波及していた。とてもとてもやってられないので、いつしか男は席についている。 どれだけ時間が経ったのだろう。窓の外は夕暮れから夕闇へと姿を変えていた。 相変わらず天井に座り込んでいるなじみは男を見下ろしながら、ゆるやかな笑みは絶やさない。 「そういえばきみと言えば、こんな台詞も有名だったね。 『余の辞書に不可能の文字はない』。一般的な見解では誤訳とされてしまっているけれど、実際のところはどうなんだい」 座ったまま男は、ぎろりと少女を見上げる。 教室の中は暗い。なじみの顔もすっかり闇に覆われていた。 それでもはっきりと認識できる。彼女の笑顔はこれまでよりも凄惨に、より愉快そうに歪んでいることだろう。 男は肩肘をついて、けだるそうに鼻で笑う。 「おいおい、いつまでだんまりを決め込むつもりだい。僕たちのジャンルはシュール言語バトル漫画だぜ。 推理漫画でも、ましてや伝奇物語ですらない。もうきみの分かりきっている正体なんて隠したって無駄。 いつまで“男”だなんて描写させるつもりだよ。――、ほら、どうなんだい。ナポレオン」 ナポレオン。 ナポレオン・ボナパルト。 英雄として、時に悪魔として恐れられる偉大なる男。 徐々に暗澹が侵食していく教室の中、変わらず不遜にも見下すように見上げながら。 「聞くまでもないだろ。僕にね、不可能なことなんてないんだ」 静かに、粛々と、されど満ち満ちた自尊心を隠すこともなく言い切った。 + + + 仄かなオレンジが二人を射抜いている。 一人はにこやかに、一人は嘲るように笑ってる姿を照らした。 互いの位置関係が逆転している。なじみは椅子に座り、ナポレオンは天井に足を付けていた。 おそらくは力技なのだろう、スキルも宝具も使った様子はなく、さも自然と言わんばかりに、腕組みしながら立っている。 「都城王土くんにもできることだ。だとしたら、そりゃあきみにできないことはないんだろう」 「あんたにできることだから、だろ」 「ん? ああ、なるほど。そういう言い方もできるね」 ナポレオンはふん、と鼻を鳴らしながらもどや顔で応える。 自信で模られた表情からは、あんたにできることを僕ができないわけがないだろ、との意を暗に示していた。 こりゃあ一本取られたね、と安心院も嘯きながら問い掛ける。 「でも、きみは天井に張り付くスキル、“逆転掌訴(ギブアップダウン)”を使っているわけじゃない。 おいおい、めだかちゃんならもうとっくに僕のスキルなんて、とっくにものにしてるぜ。ナポレオンはその程度もできないのかい」 「は?」 途端、ナポレオンの表情は固まった。気が抜けたのか、天井から落ちる。どんがらがっしゃんと盛大に。 なんてことはないように立ち上がったナポレオンの顔は歪んでいた。むかついた、という感情を隠すこともなく。 固まること数秒、火を吹かせてナポレオンはまくしたてる。 「いやいや、できるから。“英霊”なんて制約があるから抑えているだけですから。辛いぜ。 あんたは僕の生前を知っているんだろう。ならば知っているはずさ。この僕の手にかかれば、その程度、本来は造作もないことぐらい知っているだろう?」 「いやお前、何年前のことだと思ってんだよ。覚えているわけないだろ」 「じゃあさっきの語りは何だったんだよ!」 相変わらず煽り耐性だけは低いなあ。からかうなじみを前に、彼は押し黙る。 何のために先ほどまで黙っていたか。それはひとえに、彼女の前で不要に弱みを曝け出さないためではなかったか。 落ち着け、と繰り返せば、軍人としての性分か、あるいは“不可能なことなどない”彼の性能か、きりりとしたポーズを取り戻す。 「あんまり図に乗らない方が得策だ。あんまり僕を怒らせるものじゃない。 お喋りなのは結構だが、僕はね、自分の思い通りにならないっていうのは好かないんだ」 「まあ……うん、きみがそういうやつだとは知っていたつもりだけれど、しかし改めて聞くと雑魚臭はんぱないね」 「それは後続の英雄かぶれが失態を犯したからだろう。英雄たる僕を意識して、英雄っぽく振る舞うのは勝手だが、せめて英雄らしくあってほしかったもんだ」 「いやでもきみも、結局負けてるじゃん。百日天下って悪あがきまでして結局落ちぶれたじゃないか」 「はあ? 違いますけど。ただ、そこまでする意味がなかったから、もう一回退却しただけですけど? 戦略的撤退なんだけど? やればまだまだできましたし?」 「痔だったからね」 「それも別に治そうと思えば気合いでなんとかなったしー! 気分の問題だからね!」 喋れば喋るほどボロがでるナポレオンを微笑ましそうに見つめながら、隣の席に座るように促した。 はん、と反感を示しながらも、ナポレオンはなじむの指す席へとつく。 腕を組み足を机に投げ出す、テンプレートのような私は不良ですよ感をにじませるナポレオンに向かって、安心院は再度問う。 「僕こと安心院なじみは7932兆1354億4152万3222個の異常性(アブノーマル)と、4925兆9165億2611万0643個の過負荷(マイナス)、 合わせて1京2858兆0519億6763万3865個のスキルを有している。それを聞いて、きみは一体何を感じるかな」 紛れもなく万能だった。完璧すぎるぐらいに完全だった。 やりたいと思ったことは必ず成し遂げられる。可能なことが可能である限り、収斂する結果は絶対のものなのだろう。 だが、それがどうしたというのだろう。 「すごいな。だが僕の方がすごい」 どれだけの“可能”を集めたところで、“不可能なことなどない”ナポレオンに勝ることはない。 それがナポレオンにとって、歴とした答であり、整然とした理論であり、揺るがない自意識であった。 返答を聞いた安心院の顔色が、わずかに変じた。朗らかに、なのだろうか。辛そうに、なのだろうか。あるいは、寂しそうに、なのだろうか。 「ところであんた」 不覚なことに、その意図を掴みかねたナポレオンは思わず言葉を投げかけた。 いや、正確には分かっていた。彼女の胸中で蠢いているわだかまりの正体は、掴んでいた。 だが、どうして彼女は、そんなものを抱いているのだろうか。今のナポレオンには、どうしても理解ができなかった。 「どうしてそこまでできるのに、そんなに退屈そうなんだ。僕ほどではないとはいえ、何でもできるというのは快感だろう」 彼女は笑顔を浮かべていた。 楽しそうに、愉快そうに、だけどあくまで、そう見えるだけだ。 彼女は楽しんではいないし、愉快なわけではない。なんでもできる彼女の人生は、ひどく色褪せたものである。 自分がやりたいように蹂躙し、やりたいように凌辱してきた、それが生涯を通した享楽であったナポレオンからしたら、不可解であった。 「……さてね。そういう話は、また次の機会にしようじゃないか」 平等なだけの人外は一言そういうと、ナポレオンの問いを締め切った。 ナポレオンは特に反駁しない。今答えないというのなら、いずれ答えさせるだけだ。 急く話でもなし、そもそもそこまで興味のある話題でもなかった。 「ただ、そうだね。――僕はやる気だけはしっかりとあるぜ。そこだけは保障しよう。 “主人公”レベルの存在が入り乱れるこの聖杯戦争も勝ち抜くことができるのか。それはそれは、見物じゃないか」 どこまで本気か。彼女は笑顔を取り戻してナポレオンに宣言する。 依然として飄々とした態度は変わらないが、きっと奥底では多大な期待と、押し寄せる諦観とで入り乱れていることだろう。 なんとなく理解できる。だからといって、ナポレオンからしてみたらどうという話ではなかったけれど。 「ふん、あんたがどんなもんか知らないけど、勝つよ、僕は」 「そりゃあ頼もしい。そうだね、これからは主従一体、運命共同体だ。僕のことは親しみを込めて、安心院(あんしんいん)さんと呼びなさい」 すでに窓の外はほの暗く。 万能たる二人の、そこはかとなく不毛な語らいは進んでいく。 こうして記念すべき第一夜は刻々と更けていく。 【クラス】アーチャー 【真名】ナポレオン・ボナパルト 【出典】史実 【マスター】安心院なじみ 【性別】男性 【身長・体重】167cm・69kg 【属性】混沌・善 【ステータス】筋力B 耐久C 敏捷B 魔力D 幸運A 宝具A 【クラス別スキル】 対魔力:C 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。 単独行動:B マスター不在でも行動できる。 ただし宝具の使用などの膨大な魔力を必要とする場合はマスターのバックアップが必要。 【固有スキル】 カリスマ:A 大軍団を指揮する天性の才能。 Aランクはおよそ人間として獲得しうる最高峰の人望といえる。 軍略:A 一対一の戦闘ではなく、多人数が活動する場所における戦術的直感力。 自らの対軍宝具や対城宝具行使や、逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。 歩兵、騎兵、砲兵の連携を基本とした軍団の統合運用、超戦略規模の分進合撃を特に得意とする。 【宝具】 『英雄交響曲第一番(グロワール・エロー・アルメ)』 ランク:D 種別:対軍宝具 レンジ:0~30 最大補足:1000人 ナポレオンの栄光と没落を共にした軍隊。世界制覇を目指したナポレオンの戦争芸術の具現。 それぞれの軍団が独立行動と連携が可能であり、また軍隊という専門家集団である為、 ランクC-の単独行動スキル、ランクB-の専科百般スキル、ランクB+の連携攻撃スキルを持つ。 魔力を消費することで、自らの指揮下にある任意の軍隊に専科百般スキルを発動させ、 騎乗、気配遮断、気配察知、地形適応、追撃、戦闘続行、勇猛、陣地作成、破壊工作等のスキルをCランク以上発揮できる。 また包囲状態から一斉攻撃を行うことで、全兵員の攻撃のダメージ判定を相乗させる事が出来る。 『英雄交響曲第三番(アロガン・エロー・リベルテ)』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:- 「余の辞書に不可能の文字はない」――故にこそ、このナポレオンの名において、不可能な事柄などありはしない。 真名解放をしている状況下において、彼に不可能の文字はなし。代償として処する事柄相応に魔力は消費する。 皇帝特権や星の開拓者などのスキル・宝具効果を包含する、英雄たるナポレオン・ボナパルトの宝具。 彼の発した格言の誤訳であるという声もあるが、それはそれとしてこのナポレオンがそう言い表したというのだから仕方がない。 【Wepon】 大砲 【人物背景】 フランス第一帝政の皇帝。 フランス革命後の混乱を収拾して軍や国民からの支持を集め、クーデターによって軍事独裁政権を樹立。後に皇帝に即位した。 ナポレオン戦争と呼ばれる一連の戦争により、イギリスとスウェーデンを除くヨーロッパ全土を制圧するが、最終的に敗北して失脚した。 その後に短期間復位を果たすも再び退位に追い込まれ、南大西洋の孤島セントヘレナ島で晩年を送った。 国民軍の創設、近代法典の基礎となったナポレオン法典の制定、フランス革命の理念の普及など、彼が近代ヨーロッパに与えた影響は計り知れない。 今回は砲撃手・軍人としての適性よりアーチャーになった。なので、法典に由来した『英雄交響曲第二番』や、ロゼッタストーンなどは置いてきた。 【特徴】 軍服に身を包んだ茶髪碧眼の男。 【サーヴァントとしての願い】 やりたいようにやる。 【マスター】 安心院なじみ@めだかボックス 【能力・技能】 7932兆1354億4152万3222個の異常性(アブノーマル)と、4925兆9165億2611万0643個の過負荷(マイナス) ただし、ちょいちょい縛りプレイをしているので、実際に使うのはその限りではない。 【人物背景】 インフレの権化。 ただし負ける時はあっさり負ける人外さん。 【weapon】 多分ないけど、あれば使うことはできる。 【マスターとしての願い】 できないことを見つける。 【備考】 黒髪かつ巫女服ではないので、多分悪平等篇後。 半纏さんは置いてきた。 【基本方針】 やれないことをやる。
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/ / ,r|ニニニ//二二二二|<⌒丶 / / / イ⌒Y /ムニニニニニ/ `ヽ \ | / __/ / /`Yヽ `ヽニ/ `ヽ ヽ j/</ / \ ', / / / / / ヽ ∧ / イ / / ', ∧ ∨. / / // / / | | / ,ハ ∨ / / / ! / l | l | | | i | l. // イ _l ⊥ L _| | _|⊥ l -┼ l | | // l / ! | ハ | ハ l ハ| 从 | | ! |. / |/{ l ∧| ,イてうミx / イてうミ! ! ハ! ト /. l l / i l 代 V ハ \/ ′ {! | ' l / l l ハ ! l ハ ハ | ヽ V辷ソ V辷ソ / |/ / l ' ∧ ∨ } ∧ ト _>、、 , 、、/ / ! / / / ∧. /ヽイ ヽ! ハ ヽ 、 , ノイ /├‐-、 // // ∧ / ,ハ i ハ ∨/`r . ` ´ イ/ イ ! /イ、 /. / / ∧从 l| ∨/!′ ! fr > < / // イ V イ∧ ∨ / / / ハ | ∨| \\__// / / / ! / / / ヽ | // / |ハ! ヽ!、 ー / / イ/ | / /|/ | / / / j | ヾ ー─ { / /! // | i ∧. / / / | \ |/ // /´ .| | / ヽ. / \__ _ノ l >廾 < ´ / | |/\ \ 【真名/ 菅原道真】 【性別:女性】 【マスター:ラウラ・ボーデヴィッヒ】 【クラス/アーチャー】 【属性:秩序・善】 【ステータス】 【筋力:D】【20】 【耐久:D】【20】 【敏捷:A】【70】 【魔力:A】【60】 【幸運:C】【30】 【宝具:A+】 【HP:2800/2800】(敵対時のHPは10000) 【MP:1050/1050】 【攻撃力850/1150(魔力放出時) 防御力200】 ●【クラススキル】 対魔力:D 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。 この聖杯戦争の聖杯の性質上、クラススキルが弱まっている故に元来のランクより一つ下がっている。 魔術攻撃によるダメージを常に50点軽減する。 単独行動:A マスター不在でも行動できる。 ただし宝具の使用などの膨大な魔力を必要とする場合はマスターのバックアップが必要。 クラススキルは弱まる傾向にあるが、本人の単独行動の適正が高い故に支障はない。 このスキルの恩恵で最大MPに補正が加えられている。 【固有スキル】 【無窮の叡智:A+】 その時代にあって並ぶもの無く、後には学問の神として崇められるほどの知性。 いかなる状況にあっても、身に着けた知識や知恵、それらから来る知性は劣化しない。 高速思考などの知性に関する無数のスキルも併せ持つ コマンド数の開示が1つ分増加し、さらにいかなる不利な状況下においても、最低限2つのコマンド開示は保証される。 【神性:A(E)】 Aランク以下の神に由来のある加護系スキルを無条件に打ち消す。 宝具の使用により、何故かランクが大きく下がる 【千里眼:B】 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上、透視を可能とする。 自身の居るエリア以外の場所に居る敵も補足、射撃がペナルティなしで行える。 遠距離攻撃の攻撃力と敵からの遠距離攻撃に対する防御力、それぞれの固定値に+100。 【魔力放出(雷):A】 武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。 アーチャーのそれは雷の属性を帯びており、ステータスの上昇より攻撃力や俊敏性の増加を重視された物となっている。 通常攻撃コマンドと同時に宣言することで発動し、その攻撃のダメージに+【魔力×5】する。 ●【Equipment:雷弓】 彼女の宝具の力を用いて具現化させたいわば分身。自在に時と場合に応じて形を変化できるので接近戦も可能ではある が、彼女が得意なのは遠距離からの狙い撃ちなので敵に接近された際しか用いない。 非常に強い力を誇り、稲妻の矢を放つ。また、この宝具の攻撃力計算は筋力ではなく魔力で行う。 遠近自在 攻撃力+150 【バトルスキル】 【無窮の叡智】 その叡智により、仲間を勝利へと導く。 コマンド入力前に一度の戦闘中に一度だけ使用可能。 既に開示されている敵のスキル、宝具の属性を見抜く。 敵対時は3番目のCTを後出しで入力可能とする。 【必滅の一矢 MP消費50 アタック】 都すら脅かした災害ともされる雷の力により対象を滅する。 攻撃力に+600点した攻撃を行う。 【雷の豪雨 MP消費80 テクニカル 遠距離】 雷の矢をその名の通り豪雨の如く束ね放ち、連射する。 このスキルの攻撃は大軍範囲の攻撃として扱い、敵のマスターも含めて攻撃を行う。 マスターへの攻撃をサーヴァントが庇うことは可能だが、その場合は同CTの行動はキャンセルされる。 攻撃力に+400。 【乾坤一擲 MP消費60 ブレイク 遠距離】 全力を持ってして狙い撃つ一撃。 攻撃力に+800 このスキルは1ターンに1度のみ使用可能。 【迅雷 MP消費80】 その身を雷と化して、敵の攻撃を回避する。 相手の攻撃を回避し、そのCT中はダメージを受けない。 ※その他、未判明スキルあり……だが、大艦隊VS雷の化身の怪物バトルの関係などや匠にその状況を生かして、 ラウラとアーチャーがデータを分析させない、あるいはしにくいように戦っていたので詳細は不明。 そもそも温存できたスキルもあるだろう。 【宝具】 北野天満宮火雷天神(きたのてんまんぐうからいてんじん) 【ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:0~99 最大補足:300人】 アーチャーが、火雷天神と結びついた神霊としての力と姿を発揮する宝具。通常は雷の弓として使用している。 ただ、悪霊時に目覚めた力でも有るのと、サーヴァントとして 神霊の側面が削られている為に使用時に神性のランクが激減してしまう。 MPを200点消費した真名の開放により雷を落として敵を討ち、その後一定時間は天神にして雷神たる力を発揮する。 【宝具×20=2000】ダメージのブレイク属性攻撃を行うと同時に、 以降、自身のあらゆる攻撃によるダメージに+500点。ダメージ軽減量に+500する。 この効果は使用から2ターンの間持続する、 ●【捕捉&情報】 ●【触媒】 【梅の枝】 「適正クラス:アーチャー」 梅の木の枝。風流な気品漂う花が咲いている。 この枝を生やした梅の木に縁の深い英雄が召喚されるはずである。 現在対ランサー、対バーサーカー同盟を結んでいる。 ステータス通り、俊敏性は高いらしくランサーの投擲を回避している。 雷の矢を放つことから、雷に関連する英霊なのは間違いはないと思われる。 真名解放したランサーの宝具から生き延びている。 後、かわいい(セイバー談)
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裏設定 ▼何故かいつも隣にいるロン毛(ヅラ) →唯一にして無二の相棒(ヅラ) 【CLASS】- 【真名】桂小太郎 【マスター】メジェド 【性別】男性 【性格】 根は優しく、困っている人を見捨てられない性格の持ち主。 質素倹約を旨とし、そばを好物にするなど粗食である反面、俗世間に人一倍興味があり物欲も強い。 よくも悪くも表情の変化が少なく、取り乱すことも少ない。 ただし表情が取り乱していなくても行動が取り乱していることは多い。 【出典】銀魂 【属性】秩序/中庸 【ステータス】 筋力 C 耐久 D 敏捷 A 魔力 C 幸運 B 宝具 - TOTAL 180 【クラス別スキル】 【保有スキル】 ▼逃走術 A 戦闘における逃走術。 「逃げの小太郎」と呼ばれていたことに由来するスキルであり、戦闘中高確率での逃走を可能とする。 撤退可能時間外であっても、成功4/失敗2のダイスを振り、成功すると撤退することが可能となる。 ▼変装術 E 攘夷志士の指名手配犯として、新選組から逃げる過程で編み出した変装術。 しかし上手いというわけではなく、ほほモロバレである。 というか本人の「〇〇ではない、桂だ!」という一言でバレている。 ▼気配遮断 B サーヴァントとしての気配を絶つ。 完全に気配を絶てば発見することは非常に難しい。 ▼破壊工作 B- 戦闘の準備段階で相手の戦力を削ぎ落とす才能。 ランクAの場合、進軍前の敵軍に4割近い損害を与えることが可能。ただし、このスキルが高ければ高いほど、英雄としての霊格が低下する。 如何なる方法を問わず相手を認識さえ出来ていれば、そして遠距離へ攻撃する手段を持っているor予めその地点に罠を仕掛けていた場合に限り、普段のロルや事前ロルの段階でそれらを用いる事でそれぞれの陣営に対して1回限定の破壊工作ダイス攻撃を行う事が可能。 ▽罠の効果 その他⇒重症1/回避5 時限爆弾⇒重症2/回避4 神経麻痺ガス⇒スタン1/回避5(3ロルのスタン) ▼無窮の武練 A ひとつの時代で無双を誇るまでに到達した武芸の手練。 心技体の完全に近い合一により、いかなる精神的制約の影響下にあっても十全の戦闘能力を発揮できる。 彼の場合特に「剣術」に長けており、「剣術」系のスキルを持たぬ相手に対して回避が一つ重傷に変化する。 並外れた剣術の才能に、時限爆弾を織り交ぜた独自のトリッキーな戦い方を好む。 【詳細】 ストレートの長い黒髪が特徴で整った顔立ちをした細身の青年。反幕府勢力『攘夷党』の党首。 「狂乱の貴公子」「攘夷志士の暁」「逃げの小太郎」の異名を持つ。 「バイビー」「ニャンニャン」などセンスや言動が古臭いが、ごく稀に「超……じゃん」など砕けた口調になることも。女性の好みのタイプは某人曰く「人妻」。ノートパソコンを所持し、インターネットをやっている割にはテレビゲームにかなり疎く、いまだにファミコンを最新機種と信じている。妄想癖があり、その妄想には松子という女性がよく登場する。 真選組の襲撃に備えて常に懐に時限爆弾(再利用爆弾)や煙幕兼非常食の「んまい棒」を忍ばせている。また、なぜか様々な病原体に対する抗体を持っており、某人曰く「昔から風邪一つひかない」らしい。 メジェドが召喚される際、エリザベスがその依代となり、聖杯の座が歪んだ影響でなんか付いてきてしまったロン毛。 しかしその実、立派なエリザベス本人の「宝具」であり、固有の宝具こそ持たぬが、実力だけでいえば他のサーヴァントにも引けを取らない、クラスを持たぬサーヴァントである。 また、独立したサーヴァントでもあるため、仮にアーチャーが死亡したとしても、アーチャーの魔眼(宝具)を受け継ぎ、再契約という形で現界を続けることが可能。
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┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:アーチャー┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:那須与一 【レベル】:40 【アライメント】:秩序/中庸┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:40 【耐】:10 【敏】:30 【魔】:10 【運】:40 【宝】:30┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 【令呪残数】:☆☆☆ 【貯蔵魔力】230/230 【魔力供給の不足】:なし┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ ≪〃 /, l l l ', .、 .\ ヽ.\ \ l} / ,' i l l.,'! ハ!. V 、 ..ヽ. \ .ヽ \ .ヽ l | l' ll``ーミx'; \ ..\ ..、 \ \\ '; | ! l ';ミ≧.、ヽ. .\ ..ヽ、ヽ、≧、ヽⅥ! l l '; ヽ ゞ-'ミ \、 ..\ ≧三≧ミミミ V ';ハヽ ` ̄` l. \ミ≧三ニ=≦ リノ ヽV. /,' `  ̄ ̄ /ィ l| l〈|~ヘ i 从 ` 、 ‐ /'./. |! |ノ~ノヘ ,! ヽ. 、___, ィ /. ;.! | .} Yl ,' ト从.、 ー-- ̄´ ィ',' ; ! l }' | l il |```ィヽ ,..イ /. ;.,' l〈 ~ || lメ/,ノl `ー‐ ´ /イ ;' l X‐ 、_ _,<⌒> 、_, -// ̄ ̄,' i l ./ .|ノ /! |!,'´l`ーz // / / // i l/.,' ./ ///ノ |. ,',' / // ,' i l l ,'.,' .人./ ,′ ./ /// ' / l /. i┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○対魔力:D (種別:一般 タイミング:常時) 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。 種別:魔術のスキルによる敵陣の勝率補正を1つのスキルにつき最大「5%」まで軽減する。 ○単独行動:C (種別:一般 タイミング:常時) マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 マスターを失っても一日間、現界可能。 このキャラクターの貯蔵魔力限界を「+50」する。(計算済) また「魔力の供給不足」によるペナルティを不足分「-30」ごとに「-10」に変更する。 ○千里眼:B (種別:一般 タイミング:常時) 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。また、透視を可能とする。 さらに高いランクでは、未来視さえ可能とする。 戦闘時、敵陣側で「メイン」参戦しているキャラの任意のステータスに「-15」のペナルティを与える。 ○必中の心得:B (種別:一般 タイミング:常時) どのような地形環境においても狙撃による命中精度が低下しない特殊な技能。 宝具による狙撃判定時に、成功率を「+20%」する。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ○真扇一箭(しんおういっせん) ランク:C 種別:対人宝具 タイミング:戦闘開始前 消費魔力:40 波間に揺れる船に立てられた扇を射落とした逸話の具現。 アーチャーが弓を構え、矢を引き絞ることによって、環境補正を無視し弓矢による攻撃を放つことができる。 戦闘突入前に使用を宣言する事で、「60-敵サーヴァントの【運】」%を基準とした判定を行う。 ただし、最低値「30%」は保証される。 これに成功すると、矢による狙撃が成立。敵は令呪1画を使用しない限り脱落する。 この処理が終わった後、戦闘を開始する。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛